犬の笑顔はアハー

呑んだり食べたり見たり聴いたり読んだり思ったり

おかゆ変化(へんげ)

 我が家の朝食は『ごはん・味噌汁・納豆・漬物』が基本形である。前夜の残り物や常備菜が冷蔵庫にある場合はそれも出す。時々、ごはんではなくおかゆを炊く事もある。ごはんもおかゆも圧力鍋で炊いている。昼や夜にごはんを炊く時はごはん用の土鍋を使うが、圧力鍋の方が早く炊けるし、おかゆが美味しくできるのだ。最近は、ほぼ毎日ごはん、たまにおかゆ、という感じになっている。

 

 さて、先月4月26日の土曜の朝は久しぶりにおかゆを炊こうと思った。前日、私は数か月ぶりに実家に行ったついでに、姉2号が勤務しているパン屋さんで買い物してきたので、お昼はパンをがっつり食べるために朝は軽くしたかったのだ。自家製天然酵母・国産小麦100%の店である。こういう店だとマニアックにハードタイプのパンが主流だったりするけれど、マニアだけでなく、ごく普通の人に食べてもらいたいという社長さんの思いがあるそうで、食パンだけでも数種類、菓子パンや調理パンも充実している。ふんわりしていても生地がしっかりつまっているので、よその一般的なパンよりも腹持ちがよい、と感じる。もちろんハードタイプのパンもある。

夫が前夜飲み会で帰宅が遅かったから、というのも、おかゆの動機であった。

そんなわけで、寝る前にお米に麦をちょっと混ぜて、おかゆの水加減にして圧力鍋にセットした。

 

 しかし翌朝起きたのは昼近く。大寝坊である。

朝食はすっとばして、お昼に予定していたサンドイッチを作って食べた。

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おかゆ用に準備していたお米は、そのまま冷蔵庫にしまおうかと思ったが、おかゆにしてからしまうことにして、とりあえず炊いておいた。冷ますために夕方まで放置して、タッパーに移してから冷蔵庫に入れた。

放置しておくとお米が水分を吸ってぽってりしちゃうはずなのに、そうならずにサラサラ状態なのが気になったけれど、ま、いいか。

 

 さて翌朝。昨日のおかゆを温めようと鍋に移した。その時もサラサラ。でも火にかけて煮詰めればもうちょっとおかゆっぽくなるはず・・・が、どんなにグツグツしてもサラサラのまま。しかもお米の見た目がいつもと違う。もしかして昨日冷ましているうちに腐ってしまったのか、と嗅いでみたり味見したりしてもそんな気配はない。いったいどういうわけだろう。でもいつまで煮ても変わらないので、水分多めのおかゆとして食べることにした。

 おかゆにも納豆をのせて食べるのだが、醤油味の納豆と一緒に口に入れて気付いた。このおかゆ、甘い。もしかしたら・・・。

いつもおかゆが炊き上がると塩麹を少し入れるのだが、前日もいつものように入れて、そして冷めるまで放置したのだった。天気の良い日だったし室温は25度から27度くらいだったっけ。ちょうど発酵が進む温度だったのだろう。甘酒になってしまったようだ。

おそらく完全な甘酒ではなく、やや甘酒ぎみ、くらいのものだったと思う。納豆との相性に違和感はあったな。もちろん完食。

 

 

 夕方、渋谷のヒカリエ(初めて行った)であった、コーコーヤの無料ライブに行き、にょす子さんと合流。ライブ後は、下北沢と笹塚の間にある『蕎麦処くりはら』へ行く事になった。現地でS氏とも合流。このメンバーで集まると、最近の話題はいつも、今の世の中の風潮がヤダヤダ、と憂う内容になってしまう。

 憂いながらも、ここでいただくお酒(鶴の友)やつまみ、そしてお蕎麦は本当に美味しい。

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写真手前右側のお蕎麦はS氏が注文した大盛り。

 

 帰り際、夫はくりはらさんに「太ったんじゃない?」と言われていた。もともと細身だったのが、年相応の中肉体型になってきただけなんだけど。でももうちょっとハラがひっこむように私も応援しているよ。

 

 

 

 

  

 

お花見 市川界隈にて

 4月1日、市川市の里見公園にお花見に行ってきた。簡単なお弁当とピクニックシートを持って。

京成線の国府台駅で降りて公園まで歩く。公園の近くにある病院には時々行っているので、いつもの道(車がビュンビュン通る)で行くつもりの私だったが、

「川沿いを行こうよ。」

という夫の提案により江戸川沿いを歩く事にした。

対岸の小岩側の川沿いは何度も歩いた事があるけれど、市川側を歩くのは初めてだ。

気持ちいいね、と土手から景色を眺めていたら、制服を着た女子高生の団体が2列にきちんと並んでやって来た。かなりの人数で100人程いただろうか。これでもか、というくらい長い列だった。

茫然と見送った後、同じ方向に向かっているとはいえ、女子高生の後をついて行くのもなんなので、土手から川側に降りて歩いた。

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 里見公園は大正末期から昭和の初期にかけて 里見八景園 という遊園地だったそうだ。

東京から来るお客達は渡し船で江戸川を渡ってきたという。園内に移築されている北原白秋の旧居『紫烟草舎』の中に当時の写真がたくさん展示してあって興味深い。

f:id:shippo4:20140401131459j:plain この辺が当時の船着き場かな?

 

公園に入る前に大通りに出て、コンビニで500mlのビールを2缶と、紙コップを購入。さあ、やるぜ!お花見!!

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 平日とはいえ、かなり混んでいた。子供は春休みだものね。入口正面の広場はもうすでに人がいっぱいでスペースがなかった。しかし、奥の方に静かで開けた場所がある事を私は知っていた。桜の本数こそ少ないけれど、のんびりするにはこっちの方がいいのさ、と迷わずそこを目指した。

 

そこそこ人はいたが、スペースはたっぷりあった。居心地の良さそうな芝生部分はもう埋まっていたので、土の上にシートを広げた。

まずはビールで乾杯。ちょっとぬるくなってた。でも屋外の昼ビールは美味しい。

奥の方に、さきほど見かけた女子高生達がいた。

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 最初はおとなしめに広場の向こう半分だけで遊んでいたのだが、だんだんこちら側に進出してきた。『だるまさんがころんだ』『かごめかごめ』『はないちもんめ』等をしている。走り回る娘も結構いて、まるで小学校の休み時間の校庭のよう。良く見ると、スカートをぬいで短パン(体操服の。今の子はブルマーじゃないんだよね、いいなあ。)になってる娘達まで現れた。上は制服のままの短パン少女達が全力で走り回る中、ビールを飲みながらお弁当をつまむ私達。

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家にあるものをかきあつめて作った簡単弁当。ニラ入り卵焼き、じゃがいもにんじん玉ネギウインナーを茹でて塩コショウしたやつ、厚揚げ長ネギしらたき炒め煮(前夜の残り)、ゆかりごはんの海苔巻。

お弁当を木綿の風呂敷で包んでいったのだが、屋外でシートの上で食べる時は風呂敷がテーブルクロスみたいになっていいもんだな、と今回初めて気づいた。今まではハンカチ等で包んでいたが、これからは風呂敷にしよう。

 

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 桜の下で遊ぶ女子高生を楽しく観察しながらご飯を食べているうちに、ビールがなくなってしまった。うーん、もうちょっと飲みたいなあ、というところで、夫に仕事の電話がかかってきた。すぐ終わるかと思っていたが、なかなか終わりそうにないので、トイレに行った。ついでに公園の売店でビールを調達するかな、と財布を持って出かけた。

売店のビールは350mlで350円。むむ、高い。コンビニまで行っちゃおうか、でも行くのに5分位かかるしな、と悩んだ末にビールはやめて戻った。どうせ帰りは飲み屋に行くんだ。飲みすぎはいかん。

 

 やがて、複数のグループに分かれて遊んでいた女子高生達に集合がかかり、全員で集合写真を撮ったり、なんだかんだやった後、再び隊列を組んで彼女達は帰って行った。

 

お弁当を食べ終えて、シートの下の土の冷たさでお尻も冷えてきたので、私達も片付けて、公園内を散策。

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 近くに じゅん菜池緑地 という公園もあるので行ってみた。二人とも初めてだ。

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大きな池がある。池をぐるりと散策できるようになっていて、こちらの公園もなかなかのものである。

 

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何ていう鴨かな。掛川花鳥園を思い出すなあ。

ずーっと羽を広げっぱなしにしている奴もいる。

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お散歩している奴らもいる。

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滝廉太郎の『花』を口ずさんでしまう。隅田川じゃないけど。

犬の散歩をしている人も多くいて、スタンダード・プードルを近くで見る事ができてうれしかった。

 

 その後、手児奈霊堂に寄り桜を見てからJR市川駅に行った。

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 家の最寄駅よりひとつ手前で降りて、何回か入った事のある飲み屋さんへ。1年以上ぶりだったのに、お店の板さんは私達の事をちゃんと憶えていてくれた。

私はエビスの小瓶の後はキリンラガーの中瓶、夫は生ビールの後は枡酒を、それぞれのみながら、大衆酒場らしく豊富なメニューの中から色々いただいた。かつお刺し(夫用)、ねぎぬた、牛肉にんにく炒め、鰯のつみれ汁、カエルのから揚げ、ハツ焼き、カシラ焼き、サケ茶漬け、ずいぶん食べたもんだ。

BGMにかかっているのは昭和の歌謡曲で、独特な雰囲気で良いお店である。

 

 30分も歩けば家に着くのだが、少し遠回りして近所の桜の名所を歩いてから帰宅

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旅の思い出 2014早春 4

 起床して朝風呂に。

朝になると男湯と女湯が入れ替わっていて、脱衣所もお風呂場も前夜の女湯より広かった。グラマーなカッパさんを眺めながらお湯につかり、部屋に戻った。

先に戻っていた夫、「シャワーの水圧弱いね。」

元男湯では何も感じなかったから忘れてた。

 

 食事処に行くと、私達を含めて客は3組だとわかった。食事がこれからなのは私達だけで、2組分食べ終わった跡があった。来る時に階段ですれ違った、小さな男の子を2人連れている若いご夫婦と、結局一度も姿を見ていない年配のご夫婦。

 やや広い部屋で、二人だけの朝食は静かだったが、外からは鳥の声がしていて風情があるし、食事は上品な味付けでとても美味しくいただいた。おかずが沢山あったので、ごはんもおかわり。茶碗のごはんがなくなる頃になると、ごはん番?の仲居さんがサッと近づいてきておかわりを促す。お茶も出してくれる。お仕事とはいえ、親くらいの歳であろう高齢女性をずっと立たせて、あれこれやってもらうのはちょっと心苦しかった。

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これに、アサリの味噌汁がついた。

 

 

 チェックインの時に女将さんに勧められた龍尾神社の梅まつり、チェックアウトの時にも重ねて強く勧められたので、行ってみる事にした。

 f:id:shippo4:20140301101534j:plain 宿の看板犬

 

 

 龍尾(たつお)神社というバス停がある、と聞いていたのだが、あるバス亭を通り過ぎた瞬間に神社の看板があった事に気づき、あわてて次で下車した。バス停の名前が変わっていたのか、女将さんのかんちがいだったのか、とにかく気づいてよかった。神社に近づくにつれ車が増えて、交通整理の人が誘導していた。ここの梅はそんなに有名なのか。

 地元のお茶を売る特設テントや原木シイタケ等を販売している人達がいて賑やかな中、入園チケット(500円)を買い、梅園に入った。

 亀戸天神や湯島天神みたいに境内に植わった梅を見るのだと思っていたが、そうではなく、山が梅園なのである。小さな山の片側全面に梅が植わっているようなイメージ。正しいかわからないが。とにかく梅の木がたっぷりぎっしり。しかも満開。

もともと、帰りに熱海の梅園に行こうとしていたのだが、ここの梅があまりに見事だったので、熱海に行くのは今回はやめた。

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 2人それぞれ、写真を撮りまくっていたのだが、夫のデジカメの電池が残り少なくなってしまったという。旅行前に充電しなかったらしい。しかたなく携帯電話(ガラケー)で撮影していた。ダメじゃーん、私はちゃんとフル充電してきたもんね、と写真を撮っていたら、なんという事であろうか、私のデジカメの電池もヤバいマークが点滅を始めてしまった。なんで?

私の携帯電話(ガラケー)のカメラ機能はしょぼいので綺麗な写真を撮る事はできない。

この旅の終わりまでカメラをもたせるために、この先は自重しながら撮る事にした。

(帰ってからわかった事だが、電池がなくなりそうになったのは、ただの撮り過ぎ。)

 

 梅をたっぷり堪能した後、特設テントのお茶売り場でふるまってくれていたお茶をいただき(とても美味しかった。)、花粉症に効果があるという紅ふうき茶を買った。夫が花粉症なのである。この旅でもマスク着用だったため、かぐわしい梅の香りも、ストレートに楽しめなかったであろう。

 

  徒歩で掛川城の近くまで行ってから、昼食をとる店をさがした。何件かあった飲食店の中から選んだのはうどん屋さん。桜海老のかき揚げうどんでもあったらいいなあ、と入ったら残念、メニューに揚げ物はなかった。

「じゃあ、俺は味噌煮込みうどんにする。」

「私は田舎うどん。」

キリン一番搾りを飲みながらうどんを待った。気温が高かったのでビールが美味しい。

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濃いめの味だったのでビールがもっと欲しくなったががまんした。

 

 

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 掛川城天守閣の階段はきつかった。天守閣にたどり着くまでも、中に入ってからも。

特に中の階段は角度が急だし段差がとても広くて、降りる時が怖かった。

 

 何本も桜の木が植わっていたので、季節になるときれいだろうな。

 

 離れになっている御殿も見学。城主の公邸兼役所でもあった建物である。

「500円払うからここで昼寝させてくれないかな。」と、景観の良い座敷での夫の台詞には私もうなずいた。

 

  城を出た所にある売店でお土産を見たけれど、これだというものがなかったので、とりあえず抹茶ソフトクリームを食べた。やはり旅のおやつはソフトクリームだな。

 

 掛川駅の売店でお土産を購入。17時過ぎに東京に着く新幹線に乗って、夜は都内で呑む事に。久しぶりに四ツ谷の おかげさん に行きたかったが、予約してなかったので、東京駅で夫が電話してみた。やはりもういっぱいだった。

 もうひとつの選択肢、神田の 新八 に決めた。

 

 夫はたまに行っている新八。、私はもう随分前に何回か連れてきてもらったが、10年位前の事かもしれない。あの頃はまだ、神亀の燗の美味しさがよくわからなかったなあ。

まずはオーガスビールで乾杯。あん肝、鱈の白子天ぷら、ゆりねコロッケを注文。

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ゆりねコロッケがとても美味しかった。

 

  この晩呑んだ日本酒。酒量の割合は夫7私3くらいかな。6・4かもしれない。

・英勲 やどりぎ 純米吟醸

・昇龍 蓬莱 雄町60 特別純米

・隆 雄町 特別純米 (燗)

奥播磨 山廃純米 (燗)

大七 純米 きもと (燗)

神亀 真穂人 (燗)

神亀 ひやおろし2006by (燗) ×2

水をください、と言ったら出てきたのは 鯉川 の仕込み水。

 

さっぱりしたものが食べたくなって、みつばのお浸し、冷奴、夫用になめろう

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こういうお浸しがきちんと美味しいのがうれしい。

 

やっぱりポテトサラダも食べたいよね、と注文したら変わったのが出てきた。

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4種類のジャガイモが入っている。写真右側の黄色いのもそのひとつ。紫のジャガイモも中に潜んでいた。

燻製盛り合わせ(たらこ、牡蠣、ささみ)とサケのおにぎりもいただいて、夫の贅沢な誕生会は幕を閉じたのだった。

 

 帰宅すると、秋田のエミちゃんから

「2人で食べてね。」

と、プレゼントの詰め合わせが届いていた。卵の燻製、カステラ、フィナンシェ、ハート型のチョコレートケーキ。最近お気に入りの卵屋さんで買ってくれたらしい。

せっかくなので、紅茶を入れてチョコレートケーキをいただいた。2次会である。

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 美味しくて楽しい、三日間だった。

 

 帰ってから数日間、夫の花粉症がひどくて鼻水が止まらなくなった。マスクをしていたとはいえ、2日目3日目はほぼ1日中、屋外にいたからなあ。

あまりに気の毒なので、高級ティッシュの『鼻セレブ』を進呈した。

 

旅の思い出 2014早春 3

 宿に着き、まず部屋でお茶を飲んだ.。宿まで乗せていただいた車から、いくつかのお茶畑が見えた。静岡で飲むお茶は美味しい。

 18時頃お風呂に行った。良いお湯だった。シャワーとカランの水圧がちょっと弱いなと思ったが、最初から最後まで私一人だったのでのんびり入って、部屋にもどったら19時になっていた。

シャワーの水圧の事を夫に言ったら、男湯はそんな事なかったという。男湯にはグラマーなカッパの像があったそうだ。

 

 19時半に食事処で夕食。襖で隔てた隣の部屋からは年配のご夫婦らしい声が聞こえてきた。私達より早い時間の夕食だったようで、間もなく部屋にひきとられた。

 猪鍋が食べられる、という理由でこの宿を選んだのである。温泉宿でこういうちゃんとした鍋は初めてでうれしい。

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野菜もたっぷり。

 

 前菜と一緒にセッティングされていた食前酒の赤ワインで乾杯し、次はビールを注文。スーパードライだった。

ビールの後は日本酒。夫が「日本酒はどんなのがありますか?」と尋ねたところ、

「冷酒と燗酒があります。」と、配膳係の年配の仲居さん。

夫「冷酒ってどんなのが?」

仲居さん「甘口、中辛、辛口です。」

夫「・・・・・・じゃあ、中辛で。」

と、まるでカレーの好みについての会話のようだった。ううむ。

そして運ばれてきたお酒は 掛川城 本醸造

お、地酒ですか、とラベルをみたら岡山県。ううむ。

 静岡には美味しいお酒いっぱいあるのにね。なんで岡山なんだろう。宿の人が岡山出身とか、縁のある人なのかな。掛川城は普通においしかったけど。

 

色々と二人で話しているうちに、今までの経験の中で、料理の美味しい宿であっても日本酒の品ぞろえが残念なところが多いよね、という話題に行きついた。高級なお酒を置いてほしいわけではない。せっかくの旅なのだから、その土地の地酒が呑みたいだけだ。銘柄は1つでもかまわない。本醸造、純米、できたら純米吟醸とか大吟醸、そろえてくれれば。もちろん複数の銘柄があるのも歓迎だ。地元の素材を使った料理を自慢にしている宿ならなおさら、美味しい地酒があると、料理もより美味しくいただけると思う。お酒の事がわからないなら出入りの酒屋さんなり、酒好きの友人知人なり、専門家なり、外部の人に相談すればいいと思う。

 

などと熱く語り合いながらも旅晩酌は進んだ。

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さて、猪鍋。ここのは生卵をつけて食べるすき焼きタイプ。初めてだ。

肝心の猪肉は、とてもお行儀の良い味。卵をつけて食べたから、というのもあるのかな。夫は、もう少し野蛮で獣っぽい味の方が好みのようだが、私も夫の気持ちはわかるが、充分美味しゅうございました。野菜がどっちゃりなのがよかった。

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 きれいに完食して、おなかいっぱいになって部屋にもどった。

 

テレビを見たり、貸切風呂に入ったり、読書したり、だらだらして就寝。

 

旅の思い出 2014早春 2

 2日目。

7時起き、のつもりだったけれど、眠いので7時半起きに変更。

朝食はバイキングだった。ビジネスホテルの朝食バイキングは結構好きだ。このホテルはおかずがいっぱいあって豪華だった。焼き魚なんて4種類もあるし。本当は全種類食べたかったが、他のおかずも色々あるし、鮭、鯖、金目鯛の3種にした。(夫は鯖ではなく鰆を入れた3種。)

白いごはんでおかずを食べた後は、おかわりして桜海老ごはん。これがとっても美味しかった。

そして、とってもお腹が苦しくなった。あたりまえである。普段の我が家の朝食は慎ましく、ごはん(orおかゆ)、味噌汁、納豆、漬物、+α(ない事も多い)くらいなのだ。

朝からミニメンチカツまで食べちまったよ。でもいいんだ。旅なんですもの。

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 チェックアウトして、2日目のメインイベント会場へ向かった。歩いて行ってもよかったが、楽しく過ごす体力を温存するために(?)タクシーで行く事にした。が、ホテル近辺ではつかまらず、駅から乗った。またもやワンメーター。ちょっともったいなかったか。

 

  さて。やってきたのは 掛川花鳥園 である。鳥好きの聖地とも呼ばれているらしい。

2008年秋にナナクサインコのナナちゃんが急死して以来、我が家に迷い鳥が来ることもなく、インコ好きの夫は特にさびしさを感じていた。そんな彼にとって楽園のような場所があると知り、掛川行きが決まったのだった。

 

 入園料1050円を払って中に入り、真っ先にあるのは『世界のフクロウ展示 』。

フクロウ、ミミズク、コノハズク達が色々。

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アメリカワシミミズク

 

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掃除をしている飼育員さんをじっとみつめている、なんちゃらミミズク。

 

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 シロフクロウ(多分)。

 

  幼稚園児の団体がやってきて賑やかになった中、夢中で猛禽類を見ていたら、奇妙な鳴き声がする。いつのまにか、ケージに入れられたケープペンギンの赤ちゃんが2羽、いた。ふわふわで可愛い。奇妙な声を動画で撮ろうとカメラを構えたら、鳴くのをやめておとなしくなってしまった。写真も撮り損ねた。名前はまだなくて、募集中だそうである。

 次の展示は『ペンギンプール』と、

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オシドリプール』

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オシドリやコールダック、カモ類、黒鳥など色々いて賑やか(喧しいともいう)。エサを買って少し撒くと、わーっと群がってくる。

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手にのせて差し出してみると、食べにくる鳥もいれば、ビビッてそこまでできない鳥もいる。

 

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黒鳥はこの場所からほとんど動かなかった。

 

花がきれいな食事スペースを通り

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『屋内バードショー会場』『わくわくイベント広場』との共用スペース(ここにも猛禽類が多くいる)を抜けると

様々なインコがいる場所がある。↓は、コガネメキシコインコ。

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ウチにいたのと同じナナクサインコを発見したが逃げられてしまった。やっぱりビビりタイプのインコなんだな。

 

インコのエサ(リンゴ)を買うと群がってくる。夫は肩にとまらせてご満悦。

f:id:shippo4:20140228104418j:plainそして袖にフンをされた。

 

 

まもなくバードショーが始まるので、インコと少し戯れただけで『屋外バードショー会場』へ向かった。

 会場のベンチに座ると正面には池、その奥には木の生い茂った林があった。ショーは池の前で行われるのだが、登場方法がすばらしい。シロフクロウ、ハリスホーク、ワシミミズクらが林から池をわたって、待ち構えている飼育員さんの腕に飛んで来るのだ。ショーは1羽ずつ行うので登場もその都度1羽ずつ。飛んで来る様は本当にかっこよかった。そのシーンが撮れなかったのは残念。

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出番が終わると池の向こうに連れて行かれる。

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 バードショーで私達の心をわしづかみにした、ヘビクイワシのキックさん。

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ヘビの頭をねらって執拗にキックする。そのためショーで使うゴム製のヘビの頭には何度も修理した跡があるという。

 

バードショーの後はペンギンだっこ。入園時にだっこ料金を払い、整理券を受け取っていた。先着10組限定なのである。私達は4組目だった。

順番がきて、ベンチに並んで腰掛けると、飼育員さんがそれぞれの膝の上に、板を置き、そしてタオルをかけ、ペンギンをのせてくれた。ケープペンギンで、私の上にはカリンちゃん、夫の上にはイチゴちゃん。初めてさわったペンギンの独特な手触り。翼(手)は軟骨だそうで硬かった。

記念撮影してもらった。

 それから、フクロウをのせてみよう という体験イベントにも参加。小型フクロウと大型フクロウ、どちらかを選ぶのたが二人とも大型フクロウを選択。ベンガルワシミミズクだった。名前はルナちゃんだったかな(うろおぼえ)。これも記念撮影してもらった。

 

 再びインコまみれになりに、『インコのスイレンプール』へ行った。

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姿を消したナナクサインコを探しながらも、エサのリンゴを持っているため人懐こいコガネメキシコインコが肩や腕に2,3羽いっぺんにとまってくれてうれしい。しかし、いきなり群れになって猛スピードで飛び回りびっくりさせられるのもコガネメキシコインコ。

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インコの種類別説明板を抜粋。

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ナナクサインコのも。

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1羽しかいないんだ。

 

色んな鳥がいるなあ

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と、見ていたらやっと見つけた!

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エサ箱にとまっているななこちゃん。お食事中ですか。

ウチのナナちゃんは美しい声の持ち主だったが、ななこちゃんはギョルギョルした声。でも私が口笛吹いたら反応してくれて、だんだん声も変わっていった。訓練?すれば美声になりそう。

放し飼いの鳥が多いけれど、カゴの鳥もいる。

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そんなインコ達を見ていると、目の前をしれっと横切るキンケイ。f:id:shippo4:20140228122141j:plain

 

ヘラサギやシロクジャクをさらっと見てから、昼食をとるため食事スペースに移動した。バイキングもあったが、朝食をたっぷり食べてお腹ペコペコでもなかったので、売店でジャンクにすませることにした。

やきそば、たこ焼き、フライドチキン、そしてフクロウビール。

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たこ焼きは『焼き』というより『揚げ』っぽい。

フクロウビールは2人で3本飲んだ。美味しいビールだ。

 

午後のバードショーは屋内だった。猛禽類が飛ぶ、という基本は変わらないが、飼育員さんの足をくぐりぬけたりする、犬のような芸もあった。

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ヘラサギ達とじっくり戯れようと、再び『エボシドリとヘラサギの広場』へ行った。

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エサを買って持っていると チョーダイ と群がってくる。

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リンゴを食べるエボシドリ

 

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エサをねだるヘラサギ。クチバシが軽いプラスチックみたいで、手のひらにのせたエサを食べる時のカパカパした感触がやみつきになる。

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ありがたみを感じないくらい人に馴れてエサをねだるヘラサギだが、2009年1月の時点で世界に2000羽程度という、大変貴重な鳥らしい。ここのは大学の繁殖研究で生まれたものだそうだ。


『オオハシとトキの水辺』にも行ってみた。

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ちょうどエサが撒かれたところでお食事中。

 

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フラミンゴの足のペタペタ感がたまらない。

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オオハシがくわえているのはブルーベリーなのかな?

 

屋外にある『エミュー牧場』に行こうと出かけて行ったら、その隣に

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キックさんが住んでいた。かっこいいなあ。

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エミュー牧場』

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エサをもっていれば、とりあえずモテる。

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そして

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いずこともなく消えていったのであった。

 

 『ペリカンの池』を眺めた後、最終のバードショーを見に屋内会場へ向かった。今回のショーの〆はケープペンギン。多芸で可愛かった。

 

 そろそろおやつにしましょう、と昼食を買った売店へ。ロールケーキを食べようと、あらかじめ目をつけていたのだ。

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夫は白ふくロール、私はポポロール。ケーキセットで500円。

花鳥園にはポポちゃんというアフリカオオコノハズクがいる。

f:id:shippo4:20140228111554j:plain これがポポちゃん

 

  売店でインコ柄の手ぬぐいを購入して、花鳥園を後にした。

 それにしても、とても楽しい施設だった。飼育員さん達は、みな若く元気でハツラツと働いていていて、見ていて気持ちがよかった。

なによりも、あんなに色々な鳥とふれあえるなんて。鳥大好き!な人はもちろん、鳥嫌いやアレルギーの人以外には、充分楽しめると思う。

 

 徒歩で掛川駅に向かった。

駅からバスに乗り、倉真(くらみ)温泉へ行くのだ。といっても、落石防止工事で通行止めになっているので、バスは途中までしか行かず、宿の車に迎えに来てもらうことになっていた。バスの本数は少なくて、午後は14時50分、17時、18時20分。花鳥園でたっぷり遊んだ私達は17時のバスに乗った。

 さあ、温泉と猪鍋が待ってる。

 

旅の思い出 2014早春 1

 2月の終わりから3月始めにかけて、2泊3日で静岡県の掛川に行ってきた。

3月1日の夫の誕生日記念旅行だったのである。

1泊2日でもいいかなと思ったが、2日目は朝からたっぷり『ある場所』で遊ぶ予定を立てたので、前日夜に掛川入りして万全の態勢で備える事にした。

 

 1日目。

 東京駅を17時26分のこだまで出発。ぷらっとこだまを利用したので、ホームの売店でエビスビールをゲットして乗り込んだ。静岡で行ってみたい飲み屋さんがあったので、車内では飲まず鞄にしまった。

 18時51分静岡着。家を出た頃降り始めだった雨が、こちらでは本格的に降っていた。数分歩いた先に、めざした店はあった。

多可能(たかの)。老舗の大衆酒場である。

 

 人気店だけあって店内は混んでいた。ほとんどが中高年のオジサマ達。みなさん楽しそうである。いい感じのお店だね、とクラシックラガーで乾杯して旅の宴が始まった。

静岡に来たらはずせない桜えびのかき揚げ、かつおの刺身(夫用)、そして二人とも未経験の静岡おでんを注文。

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 以前、静岡出身の知人が「静岡は しずおか ではなく しぞーか と云うのである。」

と言っていた。しぞーかおでん は思っていた以上に美味しかった。しっかり味がしみた具に魚粉と青海苔がかかっている。今度はしぞーかおでんをめぐる旅をしたい。

 次に私が飲んだのは静岡割り。すっきりさっぱりクイクイ飲める。大きなグラスにたっぷりの緑茶、焼酎、氷のセットが置かれて550円。3杯分あって、これはお得だ。

夫は萩錦の純米吟醸の後は燗酒を注文。ポテトサラダとお新香も追加。

どれも美味しい。

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 満足して店を後にした。

 東海道線に乗り21時半過ぎ、掛川に着いた。ホテルまで歩いて行くつもりだったが、雨の激しさに負けてタクシーに乗ってしまった。ワンメーターの距離なのに。

 

 このホテルでは、23時まで夜鳴きそば(半ラーメン)のサービスがあったので、チェックイン後、部屋に荷物を置いてから行ってみた。

あら美味しい。海苔がのっているのもうれしい。ほどよい薄味だったので、おつゆも全部飲んでしまった。

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  大浴場でのんびりお湯につかり、生まれて初めてサウナにも足を踏み入れ(1分位だけど)ホカホカになって部屋にもどったら、夫が2缶目のエビスをあけるところだった。コップに1杯だけもらって飲んだ。自動販売機で買った柿の種とともに。

 

 0時40分頃就寝。(夫はもう少し早く寝た。)

 

 

今更シリーズ 旅の思い出2013冬

 ここ毎年、12月に秋田県の某温泉で開催されている温泉合宿に参加している。

何をする合宿かというと、温泉に浸かったり、ビールを飲んだり、鍋を食べたり、日本酒を呑んだり、まあそういう楽しいことをする合宿である。メンバーは私達夫婦以外は皆秋田県人の秋田チームだ。

以前はその合宿だけのための旅行だったが、前年2012年はその前に寄り道して盛岡に1泊した。日中は夫婦別行動でそれぞれ観光したのだった。

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     2012年 盛岡城跡公園

 

 2013年の寄り道は仙台に決定。私には初の仙台である。

 

 出発前夜、飲み会に出かけた夫。翌朝は早いし旅は酒呑み旅行だし、のみすぎないでねと送り出した。夫は、10時くらいには帰るよ、なんて言っていたのに帰宅したのは0時をまわっていた。

椅子に座ってうたた寝した後、手がしびれたと言いながらお風呂に入り、そのお風呂でも寝ていたので2回も起こし、やれやれだった。

 

  1日目。

9時の新幹線で仙台へ。

 しかし。

右手のしびれがとれない、と不穏な発言をする夫。前夜からそんな事を言ってたよね。まさか脳梗塞とか?口調はしっかりしているし、手のしびれ以外は身体に違和感はないようだが、慎重に観察して何かあったらすぐに旅を中断しなければ、と覚悟した。

 

 11時過ぎに仙台着。コインロッカーに荷物を入れようと、空いているロッカーを探し回るけれど見つからない。広島の悪夢再びか?(前年、広島に行った時、駅でコインロッカー難民になりかけた。なんとか見つけたけれど。多分あれが最後の一つだったと思う。)と、駅構内をウロウロ。やっと駅の外側に、穴場のように空きだらけのロッカーを見つけて荷物を押し込んだ。

 とりあえず昼食をとろうと街に出た。やはり首都圏よりちょっと寒い。雨がぽつぽつ降ったりやんだり。夫が傘を持ってくるのを忘れたので商店街で買った。1,050円の折り畳み傘。

 トンカツとか、がっつりしたものを食べたい私だったが、夫は温かい蕎麦を食べたいと言う。じゃあ、蕎麦屋にしましょうと、更科蕎麦の店に入った。

ほとんど迷いなくカツ丼を選んだら、夫も同調してカツ丼を注文。あれ、軽いものがよかったんじゃなかったの?でも珍しくビールは飲まなかった。あえてツッコまなかった。彼なりに自重しているのだろう。カツ丼がくるまで、駅の観光案内でもらってきたパンフレットを見て午後行く所を決めた。

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考えてみたら、私の人生でカツ丼を頼んだのは初めてだ。蕎麦屋さんで丼ものを食べる時はいつも天丼なのだ。カツ丼についてきたミニかけ蕎麦が、優しい味でとても美味しかった。

鍋焼きうどんを食べているお客さんが何人もいた。人気メニューかしら。街のフツーの蕎麦屋さんがきちんと美味しいとうれしい。

 

 午後は仙台市歴史民俗資料館へ行くことにした。仙石線に乗り榴ヶ岡で降りてすぐの榴岡公園内にある。『榴』って『つつじ』と読むのか。

資料館の建物は宮城県内に現存する最古の洋風木造建築だそうだ。旧日本軍の歩兵第四連隊兵舎だったそうで、館内には旧軍関係の資料も多数。

そういえばこの日は12月8日だった。太平洋戦争開戦の日だ。

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吉田戦車っぽいし、かわいらしい絵なんだけどねえ。

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同情週間なんてあったのか。

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 その他に農具、生活道具なども色々展示してあった。下駄がやけに多くて、しかも種類が多彩。こんなスマートなものもあった。ハイヒール感覚だったのかな。かなり細めでお洒落な感じ。鼻緒も素敵。

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撮るの失敗してしまった。

どの下駄にも『仙台市の下駄職人・猪股久三が製作した。』という札がついていた。

 

手作りおもちゃコーナーは実際に遊べるものがいっぱいあって楽しい。

見どころ満載で3時間近く過ごしてしまった。

 帰る前、一階ロビーに置いてあった写真集に気づいた。震災の時、一般の人達が撮った仙台市内の写真を本にしたものだった。私達が昼に歩いた商店街の写真もあった。混乱の中でそれぞれ懸命になすべき事をしている人達が写っていたり。大変だけど、皆さん頑張って生きている。

入館料200円で充実した午後を過ごせた。

 

 仙台駅にもどり、ロッカーから荷物を出してホテルに向かった。

チェックインして部屋に着いてから夫が

「チェックインで宿帳に名前と住所を書く時、手が痺れててなかなか字が書けなかった。」

なんて言う。私に書いてもらおうかと思ったけど心配させちゃうと思ったそうだ。でも結局言う事になるんだからちゃんとその時に言ってほしい。

その時点でも右手に痺れがあるだけだったので、心配だなあと思いながら夜の街に繰り出した。

 日曜日という事もあって、夫の好きな居酒屋 一心はお休み。適当なところに入ろう、と繁華街を歩く。適当、といっても仙台だし、宮城県の美味しいお酒が呑めるお店がいいね、と歩きまわった。

ついでに、ちょうど定禅寺通で『光のページェント』というライトアップイベントをやっていたので見に行った。ざっと見ただけで、あとは呑んでからじっくり見よう、と再び店探し。

 結局、探し始めのころ候補にあげておいた居酒屋におちついた。

コの字型カウンター席に案内されて、まずエビス樽生で乾杯。

向かいの席に3歳位の女の子とその両親が食事していた。女の子と目があったのでニッコリすると、その子もニッコリ。御両親に気付かれないように何度も微笑み合戦を繰り広げた。可愛かったなあ。後でぐずってたけど。

日本酒は、綿屋 純米原酒を夫はもっきり、私はグラスで。

つまみは、いかごろ炒め、もつ焼き6種盛り(タレで)、三角揚げあぶり、ポテトサラダ、カッパ巻き、おでん盛り(大根、はんぺん、卵、糸こんにゃく)を。

お店に入った時、入口にお酒の冷蔵庫があったので「ちょっくら見てくる。」と偵察に行った。冷蔵庫をのぞきこんでたら若い女性店員さんが来たので、いくつかのお酒の説明をしてもらい、席にもどって夫に伝え、注文したのが 小僧山水 純米。

説明してくれた店員さんの顔が、芸人の小藪千豊に似ていたので、私達はこっそり小藪ちゃんと命名してしまった。ごめんね。笑顔がかわいい小藪ちゃんだった。

綿屋を2杯、小僧山水1杯という、いつもと比べればかなりお酒の量を控えた夫と、綿屋1杯のあとは夫のをちょこっともらった程度の私は、お店を後にした。光のページェントを見に行かねば。

 

 幻想的。

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この木。金色の光の中ひとつだけピンクの光があるというので探してみたり。

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見つけたけど、写真にうまく写らなかった・・・・

季節柄、こんな方も。ソリではなく車に乗っている。

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 キリン直営の臨時バーに心惹かれたり(エビスのバーもあった)しながらも、歩き続けた。

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光のページェントを堪能した後はコンビニで、朝食と、やっぱり飲み足りなかった夫がビールとつまみ、私の風呂上り用にグレープフルーツジュースを購入してホテルにもどった。

 

 夫の右手の痺れは本人の分析によると、「前夜、変な体勢でうたた寝してしまったようで、その時に筋を痛めた影響であろう」だそうである。確かに、痺れだけでなく特定の角度に曲げると「イテテテ」状態になっていた。それならいいけど。(いいのか?)

念のため観察は続けようと思いながら、就寝。

 

 2日目。

 駅の売店で笹かまを買って家に送る手続きをしてから、新幹線に乗った。初めてのスーパーこまち。座席に枕?が付いていて乗り心地が良い。昼頃、目的の駅に着いた。

駅にSケンがやってきた。地元民でチームメンバーでもある彼は前年不参加。今回も無理っぽいと聞いていたので、いきなり現れてびっくりした。翌日夕方までは参加できるそうだ。

待ち合わせ場所で主催者のY嬢と落ち合い、昼食場所の蕎麦屋さんで秋田市から参加のエミちゃんも合流。一年ぶりの再会を喜び合った。翌日の夜からは同じく秋田市からヨウコさんも参加予定。

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地どりせいろそば。

 

おしゃべりしていたら、店長のアブラミ・アリ氏(もちろん仮名)がやってきてデザートをサービスしてくれた。。デザートとは、小鉢に入った冷やしたぬき蕎麦だ!

ミニ冷やしたぬきは美味しかった。苦しかったけど。

 スーパーで買い出し。山奥で籠城するので大量の食糧とビールが必要なのだ。

宿に行くのは夕方なので、蜂蜜屋さんの喫茶コーナーでのんびりお茶したり。

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 頃合いをみて、宿に出発。下界に雪はなかったが、宿に近づくにつれて白い世界に変わっていった。

 

 温泉→ビール→宴会 が毎年の流れである。

宴会初日は毎年、宿の名物鍋をいただく。お酒も進み、皆のお腹も落ち着いてきた頃にアブラミ・アリ氏があらわれた。差し入れ持参で。

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かなりの量。さすが脂身がたっぷり有る男が作っただけある。しかも美味しい。置かれた場所が私の真ん前だったのでいっぱい食べちゃったじゃないか。辛旨いよう。

彼には、ふなっしーのクッキーを進呈した。奥様やお子さん達が喜んでくれるだろうか。

 私は0時過ぎに就寝。

 

 3日目。

 雨がふっていた。日中はそれぞれ過ごし、お昼はSケンが自宅で作ってナベごと持ってきてくれたカレーを食べた。

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口に入れた時は甘く感じるのだが、食べ進んでいくうちにだんだん辛くなってきた。美味しい。作った本人は二日酔いで食べなかったみたいだけど。

 日中、アブラミ・アリ氏の夫人、K美さんが末っ子のSちゃんを連れて登場。赤いツナギに長靴でぽてぽて歩くSちゃん、可愛かった。

 夕方、Sケンが仕事のため退場。

 お風呂タイム。雨なので露天ではなく内湯に入った。エミちゃんも後から来たので中島みゆきの話などしながらのんびり浸かった。Y嬢は別の内湯に入っていたようだ。(内湯は全部で3つある。)

 前日たっぷりあったビールが、あと5本になっていた!これから来るヨウコさんに買ってきてもらおうとメールで要請。

 宴会2日目は、やる気のある人がきりたんぽ(鍋)を作る事になっている。今回はエミちゃんが動き出してくれたので私が助手になり野菜切りなどしていたらヨウコさん登場。やきとり、カツサンド、缶ビール18本とともに。

もちろん、歓声とともに迎え入れられた。相変わらず気遣い上手な人である。

さらに、日本酒好きの彼女が1升瓶で持ってきた 角衛門 が大人気。宴会中「かくえもーん」とドラえもんを呼ぶような口調で遊びつつ、テーブルを角衛門が飛び交ったのだった。

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左の2本は我が家持参の神亀と不動。今回の不動はあんまり・・・

その隣の2本はエミちゃん。真ん中のラベルなしの瓶は某貴重なお酒。詳しい事は忘れてしまったけれど(呑んでる時に聞いたおもしろい話ためになる話はたいてい忘れてしまう。興味深い裏話だった、としかか憶えてなかったりする)、何かの生き残り酒だというのは憶えている。晴田とともに秋田のお酒。

そして右が、この宴会の主役となった角衛門。美味しかった。

 

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きりたんぽができた頃には皆のお腹も落ち着いていて、そんなにおかわりしなかったけれど、残ったものは翌日食べつくした。

 0時過ぎに私は離脱。エミちゃんも後に続いたようだ。私は1時頃に寝たのだが、酔っぱらいどもの騒いでいる声で目が覚めた。2時半だった。呆れながら再び眠った。

 

 最終日。

 前日夜から雪に変わり、雨で溶けかけていた雪の上に積もっていい感じの温泉宿になっていた。

Y嬢は朝から死んでいたが、彼女にはお役目があるのでフラフラしながら起きてきた。日中はめいめいそれぞれのんびり過ごしていたが、「銀行に行きたい。」というヨウコさんが夕方になる前に帰って行った。

 

 Y嬢のお母さんがY家の愛犬ユリを連れて登場。ユリは家族以外にはなかなか心を開いてくれない。犬種の性格もあるが、もともと飼われていた家で虐待?されていたらしいので警戒心が強いのだろう。大抵の動物に好かれる夫も手懐ける事ができない。むりやり抱っこされてがまんしていたユリだったが、最終的には「なにするのよ!」と怒って夫を威嚇していた。

 

 夕方になり、今度はエミちゃんが帰っていった。残った私達は最後のお風呂タイム。名残惜しい時間である。

片づけをすませて、Y嬢の車で出発した。もうすでに真っ暗。そして雪が激しくて視界が悪い。慎重に運転するY嬢に命を預け、黒くて白い世界を進んでいった。下界に近づくにつれて雪は雨に変わり、雪景色は過去のものになっていた。

Sケン宅に寄り、洗ったけれどカレーのにおいがとれなかったル・クルーゼの鍋を返し、駅近くのいつもの居酒屋へ。Y嬢は家が近所なので一度帰宅し、徒歩でやってきた。別れの宴は3人でちょっとさみしい。

 最後に注文したイカ焼きがなかなか出なくて(焼き物は時間がかかるかも、と書いてあったけど、客は私達だけだったからそんなに遅くならないだろうと思い込んだ私達のミス。)新幹線のぎりぎりの時間になってしまい、Y嬢にお金をわたして会計をたのみ、雨の中を駅に走った。すぐに息がきれて走れなくなったのは私だが。駅にたどりつき、駅員さんに急かされ、なんとか席に着いた時はヨロヨロだった。迷惑をかけたみなさんごめんなさい。 駅まで走る時、東北の 冷たい空気を口呼吸で吸い込んでしまったため、2日ほどヘンな咳が出た私達だった。

 

 今年もまた行けるといいな。