犬の笑顔はアハー

呑んだり食べたり見たり聴いたり読んだり思ったり

旅の思い出 2013夏 2

 2日目。

 朝から雨。前日の暑さが嘘のように涼しい。日中は電車で友人ユミちゃん宅に行き、夕方新潟駅にもどった。

 

 前夜は日本酒2合半と、私にしては呑みすぎたので今夜は飲み屋へは行かず、ビール少々飲んでごはんを食べようと街へ出た。

トンカツ食べたい。古町まで行けば有名店があるらしいが、バスに乗ってまで行くのはねえ。雨の中をトンカツもしくは何かおいしそうなごはんを食べられそうなお店を探して歩き回った。歩いているうちに万代バスセンターまで行ってしまったよ。でも心惹かれるお店には出会えず、結局再び駅近くの繁華街へ。

 もう、ホテルのそばにあったインド・ネパール料理屋でもいいかなあ、と思い始めた頃、一軒の古い洋食屋の看板が見えた。店の前には新潟名物のタレかつ丼もあると書いてある。よし、ここだ!と中に入った。

 店内も外観にふさわしい古めかしさで、あまりきれいとは言えない。(ひかえめな表現)

どうやら私が最初の客のようである。カウンターに腰かけて瓶ビールとカツ丼を注文。中瓶で出てきたビールはアサヒスーパードライだった。飲食店はスーパードライ率高いなあ。

ウンターの中には年配のコックさん。店内を見回すと、奥の壁には古いチャンバラ映画『快傑黒頭巾』のポスター。近くの壁には何枚もの写真。よく見ると林家木久翁師匠が写っているものばかり。師匠がかいた色紙やイラストもある。どうやらこの店のご主人とは『快傑黒頭巾』の俳優、大友柳太郎ファン同士のつながりがあるようだ。

 

 さあカツ丼。まずカツを一口パクリ。うわあ!すごく美味しい!!お肉がおいしい。タレの味もちょうどいい。

以前、会津若松ソースかつ丼を食べた事があるけれど(2回、別の店で)、ソースが私にはちょっと甘すぎだった。おいしかったけどね。でもこのタレの味は私好みだ。お店の味なのか、新潟のタレかつ丼全体の傾向なのかわからないが。

食べているうちにお客さんがぽつぽつやってきた。皆さん一人客の中年男性。私には量的にちょっと無理そうな、ボリュームたっぷりなものを注文なさっている。

私はビールも飲んでいたから、三分の二ほど食べたあたりでほぼ満腹。がんばって完食したのですっかりお腹が苦しい状態になってしまった。でも本当に美味しかった。

二晩続けて良いお店に入れてよかった。

 

 実は夫も、私と同時進行で一人旅をしていた。前日は山形。この日は秋田で私との共通の友人達と呑んでいた。

「腹つえー。」と以前その友人達に教わった秋田弁で夫にメールした。「おなかいっぱい」の意味である。                     

                          つづく