犬の笑顔はアハー

呑んだり食べたり見たり聴いたり読んだり思ったり

旅の思い出 2013夏 3

 3日目。

 この日の予定。新潟発7時55分の特急で直江津に行き(9時36分着)、直江津発10時13分の信越本線で長野に着くのが11時53分。小布施に行く前に長野で昼食をとるか、小布施に着いてから食べるのか、そのへんは臨機応変で。小布施では信州小布施北斎館へ行って、葛飾北斎の絵を見るつもり、栗のお菓子も食べたいな、だった。

 

 朝食は車内で簡単にすまそうと、乗車前に駅の売店でサケのおにぎり一つと十六茶を購入。旅に出るとついつい食べ過ぎてしまう可能性があるので、この旅の朝ごはんはコンビニのおにぎり1個と味噌汁程度にしようと決めていた。本当はおにぎり2個食べたいけどがまん。

 

 2分ほど遅れて発車した特急北越2号は順調に走っていた。時々雨が降ったりやんだりするも、快適な鉄道旅であった。途中までは。

『大雨の影響でスピード落として運行します』という車内放送がかかった時は、ああ到着が遅れるな、まあ、余裕のあるスケジュールだし、長野行きの電車は何本もあるから多少遅れても大丈夫と思っていた。

『大雨の影響で』9時半前に塚山という駅で止まってしまった。塚山ってどこ?直江津まであとどのくらい?

やがて車内放送から『代替バス』という言葉が聞こえてきたので、持っていたじゃがビーを食べる事に。朝のおにぎり1個だけではお腹がすいてバス酔いするかなと思って。

ホームに降りるのは自由だったが、荷物が心配なので私はずっと車内にいた。読書したり旅のメモをまとめたり。車外に出た人達は、身体を伸ばしたり電話したり駅員さんから情報を聞き出そうとしたりしていたようだ。

11時頃、『代替バスが到着しましたが、運転手との打ち合わせ等がありますので、そのままお待ちください。』という放送が流れた。今回は小布施行きは中止だな。バタバタ行ってもつまらないし。

やっとバスの準備ができたという事で、ぞろぞろと駅の外に向かった。歩きながら、こういうのを運命共同体っていうのかしら、なんて考えたりした。別に誰かと会話したり、目があって微笑みあったりしたわけではないのだが。

 バスは全部で4台来た。直江津直行が3台と柏崎とどこだか(忘れた)経由で直江津に行くのが1台。もちろん直江津直行に乗りたい。でもあれよあれよと3台のバスは一杯になってしまった。塚山周辺は晴れていたのでギラギラした日差しの中をあっちのバスこっちのバスと歩き回った私の哀しさよ。いや、もちろん私だけではなく多くの方々が同じ思いだったろう。

やっとの思いで経由バスに乗り込んで、出発したのは11時40分頃だった。さっそく当然のように酔う。飴でももっていればよかったなと後悔しながら、がんばって眠る事に専念。がんばれがんばれ。

 ふと目をさまして外を見ると直江津港の表示が見えた。じゃあすぐ駅に着くよね、という期待を裏切る程度の時間を過ぎて、やっと直江津駅前に到着した。あまり確かな記憶ではないが13時を過ぎていただろうか。キモチワルイけどがんばったね私。

再び、運命共同体のみなさんとぞろぞろ駅に向かう。改札の窓口に並んだ時点で共同体は解散したように感じた。皆さんそれぞれの目的地に向けての意識に切り替わったからであろう。

 13時57分発の長野行きに乗り込んで、売店で買ったツナマヨおにぎりを食べた。他の遅れている電車を待つために発車は数分遅れたけれど、ここから先は楽しい鉄道の旅だ!

 

 今回の教訓

・乗り物酔いの薬やスースーする飴は常に持っていたほうがよい。

・非常食は大事。

                     つづく