犬の笑顔はアハー

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今更シリーズ 悦!ガイジン旅 3

 3日目。

7時15分起床。天気は雨。

チェックアウトして駅に向かい、コインロッカーに荷物を預けた。

朝食は、前日の昼に私が入った めりけんや でとる事に。

 かま玉を注文すると、どんぶりに卵を入れてカシャカシャしてから、熱いうどんを入れて混ぜ混ぜする店員さん。あれ?昨日のかま玉山芋の時は卵カシャカシャしなかったし、食べる時に自分で混ぜたよ。『かま玉』と『かま玉山芋』というメニューの違いだろうか。

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サイドメニューは、おいなりさんとさつまいも天ぷら。澱粉万歳!というチョイスである。

夫が選んだメニューは、かま玉、おでん(牛スジ・たまご)、おいなりさん。そうか、香川のうどん屋さんっておでんも置いてあるんだっけと、夫のお盆を見て思い出した。おでんは全然目に入っていなかった。今度来る事があったら食べてみよう。

さつまいも天ぷらが、やけに美味しい。1㎝くらいの厚みがあって、そうそう、私はこういうイモ天を食べたかったんだよ、という味。ぺらん、とした上品なのは求めていないのだ。

 

 小雨の中、ことでん瓦町駅まで歩いた。四国村へ行くのだ。

切符にハサミを入れてもらうの、いつ以来だろう。懐かしい。

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 途中の駅から数十人の小学生と保護者の団体が乗り込んできて、私達の乗っていた車両が子供まみれになった。遠足だろうか。彼らが降りた後は本当に静かだった。子供のエネルギーはすごい。

f:id:shippo4:20150301095823j:plain 子供達が降りた後の車内。

 

 屋島駅着。雨はやんでいた。徒歩5分という事だったが、上り坂なので、もう少しかかったように思う。

 

 四国村入村料800円。

入るとすぐにあるのが、かずら橋。夫が楽しみにしていたものだ。

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私はためしに一歩踏み出してみたけれど、やっぱり無理!となって迂回コースを行った。

 

 雛祭りの唄がどこからか聞こえてくる。

農村歌舞伎舞台。舞台の上には雛人形がびっしり。壮観だけれど、どこか薄気味悪い。

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雨の降りそうなどんよりした空、えんえんと流れ続ける雛祭りの唄、沢山の人形達、私達以外誰もいない、と不気味な雰囲気満点なため、《この村に足を踏み入れたが最後、誰も生きては出られない・・・》という妄想で脳内一人遊びをする私。

 

 人形に近付いてよく見ると、なじみの顔がある。実家の三人官女・五人囃子・右大臣・左大臣と同じ顔の人形があったのだ。(実家の雛人形は、姉一号が生まれてまず内裏雛を買い、その後少しずつ揃えていったものだそうだ。)旅先で、意外な知り合いにばったり会った気分である。

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 民家、砂糖しめ小屋・釜屋、燈台、燈台退息所など色々見学。私達以外の入村者もちらほらいて、少しほっとする。

f:id:shippo4:20150301104051j:plain 砂糖しめ小屋

 

猪垣2種類。地域によって違う。

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手前の穴が陥穴(おとしあな)かな。

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こんなのもあった。

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夫は金毘羅宮で猪に遭遇したそうだ。コワい。

 

 

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 ちょっとした梅林があり、下り坂の通路を順路に沿って歩いていた。通路には木製の板が敷いてあり、雨の後なのでぬれて滑りやすくなっていた。気をつけないと危ないね、なんて話しながら歩いていたのだが、やっぱり転んでお尻を打ってしまった。「イテテ」程度の痛みと、着ていた白っぽいダウンコートがちょっと汚れただけですんでよかった。こういう時のために肉クッションがついているのだろう。

転ぶ私を後ろで見ていた夫によると、まるで漫画のように見事な「すてーん」という尻もちだったという。

 

 たき火のにおいがすると思っていたら、旧中石家住宅の囲炉裏に火を入れていた。ボランティアの人達が入村者にお茶をふるまってくれているらしい。先を急ぐのでお茶は遠慮したが説明は少し聞いた。茅葺き屋根に虫がつくのを防ぐために順繰りに各家の囲炉裏に火を入れているとか、この家は平家の落人村のものだとか。

水の流れる石段(染が滝)にも案内してもらった。水を下から汲み上げるのに電気代がかかるので、週末しか水を流していないらしい。

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 雨が降ってきた。残りの展示をざっと見て、村を出てすぐの所にある うどんのわら家 へ向かった。

村には人が少なかったが、店の前にはずいぶんいる。並ばないとだめなのだろうか。一応聞いてみるか、と店内に入ったら

「レジで食券を買ってください。」

と、あっさり言われて拍子抜けした。並んでいるわけじゃなかったのね。

店内は想像以上に広く、大勢のお客さんが食事中だったが空席もそれなりにある。

釜揚げうどんが有名なお店なのでそれと、天ぷら盛り合わせ、瓶ビール(アサヒ)を注文。

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一升徳利にたっぷり入ったうどんのつけ汁がどん、と置かれる。重い。しかも熱い。

注ぐのも大変で、ちょっとこぼしてしまった。

 

 雨の中を屋島駅へ。これは待合室にあったポスター。

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髙松築港駅の通路のポスター。

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青いイルカが、ことちゃん。ピンクのイルカが、こと美ちゃん。「ごはんがなければうどんをたべればいいじゃない」というセリフが気に入った。夫は初めてお金を出してスタンプを買っていた。(私はガラケーなのでLINEってわからん。)

『さぬき弁のマナー講座』ポスターのシリーズもおもしろかった。(後日、ニュースでとりあげられてた。)

ことでん、がんばれ。

 

 髙松にもどり、タワービルの土産物屋で、目をつけていた2品を購入。(いりこだしつゆ、鯵ソーセージ)

 

「ね、大しておもしろくないでしょ。」と言いながら香川プラザも再訪。「そうだね。」と言いながらも備え付けのパソコン(遅い)でこの施設のサイトを見てみる夫。私は前日には気付かなかった、かがわ発見ゾーンというコーナーがあるらしい。どこにあるのかわからなかったが、なんだ、ここが入口か。入ってみたら、昭和30年代?の街並みが再現されていた。

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四国村と同じように人がほとんどいなかったので、楽しいけどちょっと不気味。

当然うどん屋さんもある。

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讃岐の幼児語でうどんの事を、ぴっぴ、と言うらしい。

f:id:shippo4:20150301142131j:plain 厨房。

f:id:shippo4:20150301142348j:plain 『湯だめ』って何だろう。

 

かがわ発見ゾーンを出るとゴリラがいた。まつぼっくりでできている。

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同じくトトロもいた。

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 高松駅の土産物屋で、酒粕塩、ソラシオ(塩)、あげぴっぴ、をウチ用に購入。夫両親にあげぴっぴ、夫姉にお値段高めのオリーブオイル(いつも北海道土産をいただいているから)、実家用にかまど、夫の焼肉仲間に瓦せんべいを購入。

実家には行きそびれ、夫は焼肉会の時に持って行くのを忘れたので、後日、かまどと瓦せんべいは我が家のおやつになってしまったが。

改札内の売店でひとくちドーナツとコーヒーを買って、15時10分発のマリンライナーに乗り込む。疲れた体にドーナツがしみる。16時3分岡山着。

今度はビールを買って、16時14分の新幹線のぞみ。

タワービル内で買った鯵ソーセージは美味しかった。写真はボケた。

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19時33分東京着。

 

 自宅近くのなじみのお店で最後の宴。夫の誕生日当日だったのだ。

まずは生ビール。さすがに私はこの1杯だけでやめておいた。夫は日本酒も呑んでいたが。

刺身盛り合わせ(夫用)、白子天ぷら、グラタン、冷奴、ポテトサラダ。

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結局この最終日は3食、天ぷらを食べてしまった。

ガイジン、うどん、そして天ぷらの楽しい旅だった。(2月27日28日、3月1日)