百歳を祝う、7月の新潟旅 3
2日目つづき。
一昨年来た時に迷った末、結局入らなかった店に行く事にした。
階段を上がって2階にある、季節料理 柊。カウンターと小上がりがあり、カウンターに座った。小上がりには2組ほどお客さんがいたが、カウンターには私だけ。
お酒のメニューを見ると、麒麟山・久保田・〆張・緑川・八海山など有名どころが並んでいる中に、控えめながらも存在感をはなっている 鶴の友。もちろん注文。
「冷酒と常温、どちらがいいですか?」などと聞いてくれる。こういうのはうれしい。
案山子で呑んだ鶴の友は特撰(冷酒)だったが、ここは上白。上白は確か普通酒。
ううむ、上白の常温、美味しい。鶴の友はいいお酒だな。
素敵なお通し。とうもろこしの芯の部分は、ほんのり甘い『何か』。魚のすり身?何だかわからなかった。聞けばよかったな。
板前のマスターが遠慮がちに話しかけてきた。
「地元の方ですか?」
そんな事言われるのは初めてだな。
枝豆と十全なす漬けを注文。
新潟の枝豆は美味しい。
十全なす漬け、白いごはんが欲しくなる味だった。
自家製メンチカツに心惹かれる。でもそうすると2杯目はビール飲みたくなるかな。それでもいいか、と店内を見回すと、壁の短冊に『海老しんじょう揚げ 当店人気!』というのが目に留まった。よし、これを食べてみよう。
美味しい。失礼な例えかもしれないけど、ミスタードーナツのフレンチクルーラーを思い出す食感だ。 (食感だけね。)ミスドも20数年行ってないけど。
海老しんじょう揚げがくる前に鶴の友をおかわり。
カウンターの中で、マスター夫妻が小さい声で「鶴八の女将が骨折しちゃって、今は大将が一人で店をやってるんだって。」と話しているのが聞こえてきた。
「え!鶴八?」と思わず口をはさんでしまった。前回来た時に入ったのが鶴八だったのである。いいお店だった。マスターによると、このあたりもチェーン店ばかりになって、個人経営でやっているのはこの店と、鶴八と、あともう一軒くらいだという事だ。
20時過ぎに店を出た。鶴八の前を通って中をのぞいたら、カウンターにオジサマが数人座っているのが見えた。
さて、一人で呑みに行くのは年に2,3回なのだが、呑んだ後にどういう訳かカラオケに行きたくなる癖がある。旅先でその癖が出た事は今までなかったのだが、歌いたくなってきたぞ。どうしましょう。とりあえず、札幌で呑んでいる夫にメール。
《カラオケに行きたくなってきた。私を止めて!》
に対して彼の返事は
《好きになさい。》
じゃあ、好きにさせていただく。夫は1軒目の店がハズレだったので2軒目に行くそうだ。
とりあえず、近くにあったカラオケ屋さんに入るとフロントで、
「まず会員証を作っていただく事になります。ウン百円かかります。」
と言われた。じゃあいいです、とサッサと出て、大手のカラオケ店に入った。1時間。
中島みゆきの『強がりはよせヨ』を切々とキモチよく歌っていたら「あと10分」の電話がかかってきたので、もう1時間延長。
『ハートのイアリング』を歌い終えた時点できっちり2時間。『強がりはよせヨ』が後にも入っているのは、電話で水をさされてちょっぴり口惜しかったから。
満足してビッグエコーを後にした。
コンビニで水を買ってホテルにもどると夫からメールがあった。
《ラーメンが食べたい俺はどうすれば良いですか!》
私からは
《心を鬼にしてガマンすればいいと思います!それでもダメな時は自分の腹まわりを思い出せ!》
その10分後に来たメール
《ラーメン屋なう》
塩ラーメンうまかったそうである。自分の腹回りを思い出せないくらい酔ってたか。
お風呂上りに、前日買った 風味爽快ニシテ をつまみなしで飲んだ。
夫は風呂上りにチーズ鱈でビールを飲んだそうだ。(ダイエットはどうした?)
1時頃就寝。